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中古マンションを売却するには?流れ・期間・費用について解説

住み替えや相続など、さまざまなタイミングでマンションの売却を検討することがあります。

マンションの売却というと、

「専門知識がないと騙されそう・・・」

「やることが多くて大変そうだな」

このように思い、なかなか踏み込めず躊躇してしまう方も多いのではないでしょうか。

この記事では、中古マンションの売却について
・マンションを売る流れ
・売れるまでの期間
・手数料や税金

など、売却に関して役立つ情報をわかりやすく解説しています。

中古マンションの売却について詳しく知ることで、何から始めたら良いのかがわかり、売却に向けてのスタートを切ることができるでしょう。

【2022年】中古マンションの売却相場

マンションの価格相場は、新築マンション・中古マンションともに、ここ10年大きく上昇を続けています。

【引用】国土交通省不動産価格指数

こちらのグラフは、国土交通省が不動産価格の動向を指数化したデータ(不動産価格指数)から引用したもので、2010年の平均値を100とし、物件の種別ごとに指数が表されています。

緑の棒線がマンションの価格指数を示していますが、右肩上がりで上昇を続けているのがわかりますね。

【引用】国土交通省不動産価格指数

「東京だけの話では?」と思いますが、実はこちらのデータは全国・地域ごとに指数が公表されており、全ての地域で基準の100を大きく上回っています。

マンションの価格相場が上昇している理由には、以下のような背景が考えられます。

①低金利で新築マンションを購入する層が増加
②マンションの需要増加
③建築費(土地・建物原価)の上昇・需要増加により新築マンション価格高騰
④新築価格が高騰しているため中古マンションの需要が増加
⑤中古マンションの価格上昇

あくまで一つの理由として捉えていただければと思いますが、以上のような背景により中古マンションの価格相場が上昇していると推察できます。

いずれにせよ、中古マンションの価格相場が高いということは、マンションを売却するのに適したタイミングと言えますね。

中古マンションを売却する流れ

マンションを売却するまでの流れを、4つのステップでご紹介します。

ステップ1,情報収集

まずは中古マンションがどれくらいの価格で売り買いされているのか?(=中古マンションの価格相場)など、情報を知ることから始めましょう。

少し面倒に感じますが、”中古マンションの価格相場”を知っておくことで、マンンションを売り出す時の価格設定をスムーズに決めることができます。

マンションの価格は「立地」「築年数」「間取り」など、様々な要素によって価格が変わることはご存知かと思います。
そのため、ご自身が売る予定のマンションと条件の近いマンションが、過去にいくらで売却されているかを調べることが必要となります。

過去、実際に売却された物件の情報は、国土交通省「不動産取引価格情報検索」で簡単に調べられるので一度調べてみると良いでしょう。
いくつか条件の似ている物件を見てみることで、ご自身のマンションを売却する時の価格が少しイメージできると思います。

【情報収集をする時のポイント】

中古マンションを売却する時は、”同じ建物の違う部屋が売りに出されていないか“も調べてみましょう。
同じ建物内の違う部屋が売りに出されている場合は、なるべく時期をずらして売却することをおすすめします。
なぜなら、同じマンション内だと「立地」「築年数」など条件が同じお部屋であるため「価格」で競うことになり相場よりも安く売却してしまうことに繋がるからです。
可能な限り、時期をずらすようにすると良いでしょう。

ステップ2,マンションの査定を依頼する

情報収集で、”中古マンションの価格相場”を知ることができたら、次は不動産会社へマンションの査定を依頼をします。
ここで不動産会社から出される査定金額は、実際の売却金額ではなく「この金額なら売れそう」という見込みの金額であるので注意が必要です。
あくまで見込みの金額なので、複数社に査定を依頼すると金額にバラつきがあるということも覚えておきましょう。

「査定」には、「簡易査定」と「訪問査定」の2種類があります。

「簡易査定」は「立地・築年数・間取り」などの条件をもとに簡単な査定価格を出してくれる査定方法です。
インターネット上で情報を入力し、すぐに表示されるものや、メールで届くものが多いため気軽に査定をすることができます。

「訪問査定」は、実際に不動産会社がマンションを訪問し、建物や部屋の状態を見て査定価格を算出する方法です。
プロが足を運んで査定を行うため、精度が高く実際の売却価格に近い価格を知ることができます。

不動産会社へ査定を依頼する流れとしては、
1.インターネットから複数の不動産会社へ「簡易査定」を依頼

2.価格に納得のいく不動産会社2〜3社へ「訪問査定」を依頼

とすることで、スムーズに査定を済ませることができるでしょう。

【中古マンション査定を依頼する時のポイント】

マンションの「管理費」や「修繕積立金」などの費用は、説明できるように情報を整理しておきましょう。
中古マンションを購入される方にとっては、管理組合に支払う「管理費」や「修繕積立金」なども購入を検討する重要なポイントになります。
マンションを区分所有することで、支払う必要のある出費に関して説明できるようにしておくと良いでしょう。

ステップ3,不動産会社と契約を結ぶ(媒介契約)

売却を依頼する不動産会社が決まったら、まずは不動産会社と契約(=媒介契約)を結びます。
※この時点では、契約にお金はかかりません。

どんな契約かというと、不動産会社にマンションの買い手を探してもらい仲介を行ってもらう契約です。

契約には「一般媒介契約」「専任媒介契約」「専属専任媒介契約」と3種類あり、マンションを売却される売主の方がどれにするかを選ぶことができます。

こちら⇩の記事でも解説していますので、詳しく知りたい方はぜひお読みください。

ステップ4,買い手の方と契約を結ぶ(売買契約)

不動産会社と契約を結んだ後は、マンションを売るための宣伝や内覧対応など、売却活動を行います。

そして、あなたのマンションを買いたいという購入希望者が現れたら、その方と売買契約を結びます

売却活動から売買契約まで、不動産会社とともに二人三脚で進めていくため互いの信頼関係が非常に大切です。
そのため、査定を依頼する時から信頼できる不動産会社を選ぶ必要があるでしょう。

【マンション売却後のポイント】

マンションを売って、利益を得た場合は確定申告により税金を納める必要があります。
反対に、損をした場合は「居住用不動産の譲渡損失の損益通算と繰越控除」といった特例を利用することができるので、マンションを売却した年は確定申告を行いましょう。

中古マンション|売却に必要な期間

マンションを売却するのに必要な期間は、平均で3〜6ヶ月ほどとされています。
多くの場合、不動産会社へ査定を依頼してから媒介契約までで1ヶ月、その後すぐに買い手が現れて売買契約を結ぶ場合でも、売却が完了するまで2ヶ月ほどかかります。

そのため査定から売却までは最低でも3ヶ月ほどの期間を要し、長いと売却までに10ヶ月ほどかかるケースもあります。

売却期間が長期化すると、内覧の対応に疲れてきたり、買い手から売れ残っていると思われ売りにくくなるなど様々なデメリットに繋がります。

中古マンションの売却をお考えなら、早めに行動し余裕を持ったスケジュールを計画することが大切です。

中古マンション売却にかかる手数料や費用・税金

中古マンションの売却にかかる手数料や費用は、売却金額のおよそ5〜7%ほどが目安です。(仲介で売却した場合)
売却金額が2,000万円ならば、100万円〜140万円ほどかかる計算ですので、あらかじめ出ていくお金を想定しなければなりません。

マンション売却にかかる手数料や費用

マンション売却でかかる手数料や費用は以下のようなものがあります。

・仲介手数料
・印紙税
・抵当権抹消費用
・住宅ローン一括返済手数料
・司法書士費用

費用の詳しい計算方法や、支払いのタイミングについては以下の記事で解説していますのでご参考にどうぞ。
関連記事⇨マンション売却にはいくらかかる?売却時の費用や支払うタイミングを解説

マンション売却で利益にかかる税金|確定申告により納めるお金

マンションを売却して利益(譲渡所得)を得た場合は、確定申告により税金を納める必要があります
売却したときの利益(譲渡所得)は、以下のように計算します。

マンションを売ったときの譲渡所得にかかる税金は、マンションの所有期間により税額が異なります。

所得の区分長期譲渡所得短期譲渡所得
所有期間5年超5年以下
税率20.315%
所得税:15.315%
住民税:5%
39.63%
所得税:30.63%
住民税:9%

税率には、復興特別所得税の2.1%相当が上乗せされています。

マンションなどの不動産を売却する際の所有期間は、売却した年の1月1日時点で計算します。
売却した日が1月でも6月でも、その年の1月1日時点での経過年数が所有期間となるので注意しましょう。

【例】
・2017年6月15日に購入したマンションを2022年8月20日に売却

上記の例の場合、2022年8月20日時点で所有期間は満5年を超えていますが、2022年1月1日時点では満5年を超えていないため、短期譲渡所得となり税率は39.63%です。

翌年2023年1月1日以降に売却をすると、長期譲渡所得となり税率は20.315%となります。

売却するタイミングによって税率が異なるので、覚えておきましょう。

また、居住用財産(=マイホーム)を売却した時は税金の控除が受けられます。
以下の記事でも解説していますのでご参考にどうぞ。
関連記事⇨不動産売却にはいくらかかる?費用の目安と節税方法をご紹介

中古マンションを賢く売却するコツ

中古マンションを賢く売却するコツをご紹介します。

査定前に情報収集をしておく

中古マンション売却の流れでもご紹介しましたが、事前の情報収集は大切です。
なぜなら、情報がないままマンションを売却してしまうと売却相場がわからずに、相場よりも安く手放してしまう可能性があるからです。
あまり手間をかけたくない方は、最低限以下の2つは調べておきましょう。

・同じような物件がいくらで売却されているか
・同じマンションの違う部屋が売りに出されていないか

査定前に情報収集をしておくことで、マンションを適切な価格で売却することができるでしょう。

複数の不動産会社へ査定を依頼する

査定を依頼する際は、複数の不動産会社へ依頼するようにしましょう。
なぜかというと、複数の不動産会社を比較することで、より良い条件の不動産会社へ仲介を依頼することができるからです。
必要となる費用(仲介手数料や登記費用)に各社の違いはありませんが、マンションの宣伝方法や得意とする業務には各社違いがあります。

宣伝方法が異なったり、マンション売却が得意かそうでないかでも売却までの期間や売却金額に違いが出るでしょう。

まとめ

この記事では、マンションを売却する流れや中古マンションを売却する際にかかる手数料や費用について解説しました。最後にまとめを載せておきます。

●中古マンションを売却する流れ
①情報収集
②マンションの査定を依頼する
③不動産会社と契約を結ぶ(媒介契約)
④買い手の方と契約を結ぶ(売買契約)

●中古マンション売却に必要な期間
・平均で3〜6ヶ月ほど

●中古マンションの売却にかかる手数料や費用
・売却金額のおよそ5〜7%ほどが目安

●中古マンションを賢く売却するコツ
・査定前に情報収集をしておく
・複数の不動産会社へ査定を依頼して比較する

ぜひ、マンションを売却するための情報収集にお役立てください。