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築50年の戸建ては売却できる?

築50年の戸建ては老朽化が進んでいるため、売却できるか不安に感じる方も多いかもしれません。しかし、古い家でも売ることは可能です。

ここでは、築50年の戸建てを売却できるかどうか、そしてそのためのコツを解説します。

築50年戸建ての売却相場

築50年の木造住宅の法定耐用年数は22年とされており、建物の資産価値はほぼゼロと見なされます。そのため、売却価格は建物の価値ではなく、ほぼ土地の価格で決まります。

売却時の注意点

再建築可能か不可か

建て替えが可能な「再建築可能」な物件か、そうでない「再建築不可」な物件かを確認することが重要です。
再建築可能な場合、建物を解体して更地で売却すると、買主はすぐに新築工事を始められるため、売却しやすくなるのが大きなメリットです。また、建物の状態に関する検査や交渉が不要になるため、契約手続きも比較的シンプルになります。

しかし、売主が建物の解体費用を負担しなければならないというデメリットがあります。費用は建物の構造によって異なり、木造で1坪あたり3〜5万円、鉄骨や鉄筋コンクリート造だと1坪あたり8〜9万円程度かかるため、売却にかかる費用を抑えたい方には向いていません。

再建築不可の場合、建物を解体して更地にすると、その土地に新しい建物を建てることができなくなります。そのため、建物の利用価値が失われ、土地の価値がさらに下がってしまう可能性が高いです。
建物が残っていれば、リフォームやリノベーションをして住むという選択肢が買い手側に生まれますが、更地になるとその選択肢がなくなります。結果として、買い手が限定され、売却がさらに難しくなるか、売れたとしても非常に安価になる可能性があります。

契約不適合責任

「契約不適合責任」は、引き渡した物件に契約内容にはなかった不具合(シロアリの被害や雨漏りなど)が見つかった場合、売主が負う責任のことです。

築年数の古い家は不具合が見つかる可能性が高いため、売却後のトラブルを避けるために、売主・買主間で話し合い、契約不適合責任を免責にする特約を結ぶことをおすすめします。これにより、売却後の修繕費用などのリスクを軽減できます。

ただし、免責特約を結ぶ場合でも、売主が知っている不具合は正直に買主に伝えることが重要です。気づいているのに告知しないと、後々大きなトラブルに発展する可能性があります。建物の状態を正確に把握し、買主へ誠実に情報を開示することで、双方納得のうえで取引を進めることが大切です。

土地の境界の明確化

古い物件では境界線が曖昧になっていることが少なくありませんが、売却時には「境界確認書」や「土地測量図」などの書類が必須となります。

境界線が不明瞭なままだと、売却時にトラブルに発展する可能性があります。そのため、必要に応じて専門家へ測量を依頼し、境界を正確に確定させておくことが不可却です。明確な境界線は買い手の信頼を得るためにも重要であり、スムーズな取引につながります。測量には時間がかかる場合もあるため、売却を検討している場合は早めに準備を始めましょう。

売却方法の選択

仲介: 不動産会社が買主を探す方法。時間がかかる可能性がありますが、市場価格に近い価格での売却が期待できます。

買取: 不動産会社が直接買い取る方法。仲介手数料がかからず、すぐに現金化できますが、相場よりも安くなる傾向があります。

より高く売る方法

「古家付き土地」として売り出す

住宅が建っている土地には「住宅用地の軽減措置特例」が適用され、固定資産税が安くなりますが、建物を解体するとこの特例が適用されなくなり、固定資産税が3倍~6倍に跳ね上がる可能性があります。

更地にするにはまとまった費用が必要なため、まずは建物付きの「古家付き土地」として売り出し、買主の意向や反応を見て、解体も検討するとよいでしょう。

建物の状態を把握し、必要な修繕を行う

大規模なリフォームは費用がかかり、売却価格に反映されない場合が多いです。しかし、雨漏りや水回りの不具合など、内覧時の印象を悪くするような最低限の修繕を行うことで、買主へのアピールポイントになります。

ホームインスペクション(住宅診断)の実施

専門家による住宅診断を行うことで、建物の状態を客観的に把握できます。その結果を買主に開示することで、安心感を与え、売却をスムーズに進められる可能性があります。

まとめ

築50年の戸建てを売却する際は、不動産会社選びが成功の鍵です。

新築志向が強い日本では、築50年の古い家は買い手が見つかりにくいとされています。そのため、売却をスムーズに進めるには、築古物件の売却実績が豊富で、独自のノウハウを持つ不動産会社を見つけることが非常に重要です。

不動産会社選びは査定依頼にお任せください。信頼のおける複数の不動産会社から一括査定を受けることで、適正な売却価格を把握でき、売却活動を円滑に進めることができます。

あなたの売却活動の一助になれば幸いです。