中古戸建ての物件情報を比較していると、似た条件でも価格に差があることに気づくはずです。
そこで本記事では、中古住宅の価格がどのように決まり、どのような要因で変動するのかを詳しく解説します。
あわせて、適正な相場を調べる方法や売却時に失敗しないための注意点や、査定時に役立つポイントをまとめてご紹介します。
目次
中古戸建ての価格の決め方3つ

取引事例比較法
一般的な中古物件の査定で最も多く使われる手法です。条件が似ている過去の成約事例を基準とし、駅からの距離・方位・間取りなどの個別要素をポイント化して加減点することで、適正価格を導き出します。
具体的な計算方法としては、まず条件が近い「過去の成約物件」を3つほどピックアップし、その物件を「100点」とし、査定したい物件と比較して点数をつけます。
駅から近いなら +5点、日当たりが悪いなら -3点、築年数が古いなら -10点、これらを合計し成約価格に掛けて算出します。
「売り出し価格(希望)」ではなく、実際に取引された「成約価格」をベースにするのがこの方法です。
原価法
「今、同じ建物をもう一度建てたらいくらかかるか」という再調達価格を算出し、そこから築年数による劣化分(減価修正)を差し引いて価格を算出する手法です。
主に銀行がローン審査をする際の評価基準としてよく使われます。
具体的な計算の流れ:
建物の価値を以下の式で求めます(簡略化しています)。

- 再調達価格: 今、新築で建てた場合の平米単価。
- 耐用年数: 木造なら一般的に22年、RC(鉄筋コンクリート)なら47年。
例:新築時2,000万円の木造住宅で築11年なら、価値はちょうど半分の1,000万円、といった具合です。建物の「コスト」に着目した方法が、この原価法となります。
収益還元法
主に投資用物件や賃貸用物件に用いられる手法です。その物件を賃貸に出した場合に将来得られる利益や利回りをベースに、現在の資産価値を逆算して決定します
具体的な計算の流れ:
1年間に得られる純利益を、期待される利回りで割って算出します。

不動産広告で似たような物件の価格が異なるのは、主に「取引事例比較法」によって、それぞれの物件が持つ細かな条件の違いが価格に反映されているためです。
価格に影響を与える要因
建物に関する評価ポイント
建物は「スペック」だけでなく、これまでどれだけ大切に手入れされてきたかという「管理状態」が重視されます。
- 日当たりと風通し: 最も好まれるのは南向きです。日照や通風、窓からの景観が良いほどプラス査定になります。
- 水回りの状態: キッチン、浴室、トイレなどの給排水設備に不具合がないか、デザイン性は古くないかを確認されます。
- 外装のメンテナンス: 屋根や外壁の塗装を10~15年周期で適切に行っていると、建物の寿命が長いと判断され評価が上がります。
- 修繕・リフォーム履歴: シロアリ防除や雨漏り補修の有無、直近5年以内のリフォームなどは有力なアピール材料になります。
土地に関する評価ポイント
土地は「物理的な使いやすさ」と「周辺の利便性」に加え、「法的な権利関係」が厳しくチェックされます。
- 境界の確定: 隣地との境界がはっきりしているか(確定測量図があるか)は、トラブル回避のために非常に重要視されます。
- 形状と接道状況: 土地が平坦で整形(四角形など)であるか、接している道路の幅が十分か(4m以上など)が確認されます。
- 生活の利便性: 最寄り駅からの距離、スーパーや学校の近さなど、暮らしやすさが直接価格に反映されます。
- マイナス要因の有無: 騒音、悪臭、あるいは心理的影響を与える施設が近隣にないかもチェックの対象です。
査定時に気を付けること
あらかじめ相場を把握する
提示された査定額が妥当かどうかを冷静に判断するためにも、あらかじめ相場を把握しておくことが重要です。一戸建ての取引相場については、国土交通大臣指定の不動産流通機構が運営する「レインズマーケットインフォメーション」を活用して確認することをおすすめします。
ローン残高の確認
不動産売却を検討する際、まずは住宅ローンの正確な残債を把握することが不可欠です。住宅ローンが残っている物件は、原則として完済しなければ第三者へ譲渡できないため、売却代金や自己資金で一括返済する計画を立てる必要があります。
そのため、査定を依頼する前には、毎年10月頃に届く「年末残高証明書」や最新の「返済予定表」を確認し、正確な残高を把握しておきましょう。そのうえで、「売却価格がローン残債を上回るか」を慎重に判断し、完済が見込める売り出し価格を不動産会社と相談しながら決定していくことが、スムーズな売却の鍵となります。
必要書類
査定の際は以下の書類が必要となります。

まとめ
ここまで、中古戸建ての価格の決め方についてお伝えしてきました。
実際の査定では、建物の状態や築年数、立地が重視されますが、納得のいく売却のためには、不動産会社が提供するサービスの質もしっかり見極めたいところです。
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